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2001.02.06. Upload.

"WEIRD TAPES 5
LIVE '76 & '77"

2000

weird tapes 5

CD:HAWKWIND RECORDS - VOICEPRINT/HAWKVP10CD

1.Back On The Streets / 2.City Of Lagoon
3.Brainstorm / 4.Wind Of Change
5.Assassins Of Allah / 6.Forge Of Vulcan
7.Steppenwolf / 8.Where Are They Now



2000 年、Voiceprint からリリ〜スされたアルバム。'80 年〜 '83 年に通信販売オンリ〜でリリ〜スされたカセットテ〜プ音源 「WEIRD TAPES」 シリ〜ズ の CD 化です。オリジナルのカセットテ〜プは当時全 8 本リリ〜スされており、本アルバムはその No. 5 を CD 化したものです。尚、オリジナルのカセットの No. 5 には初回版と、その後一部収録曲を変更した修正版が存在し、本 CD は修正版の方+αといった内容になっています。初回版、修正版の違いについてはここでは触れませんが、HAWKWIND DAZE 管理人 様のサイトに情報がありますので ご覧下さい

カセット時代のタイトルは 「Hawkwind 1976=7」 でしたが、CD 化されて少しアルバムタイトルが変更されていますね。内容はそのタイトル通り '76 年 と '77 年のライブが中心。インナ〜シ〜トのクレジットでは 1.「Back On The Streets」 、2.「City Of Lagoon」 (タイトル違い : 後述) と 8.「Where Are They Now」 が '76 年、3.「Brainstorm」 から7.「Steppenwolf」 までが '77 年となっています。この内 8.「Where Are They Now」 だけはスタジオテイクの様子。尚、インデックスには記載されていませんが 7.「Steppenwolf」 の直後に上で述べた+αの部分として、アルバム 「Quark; Strangeness And Charm」 リリ〜ス当時のラジオ CM が収録されています。全体的にあまり音質が良くないのが残念ですが、「Weird Tapes 4」 と同様今回も全曲ココでしか聴けない貴重な音源です。



1.Back On The Streets

まずは '76 年のライブから。メンツはブロック様/カルヴァ〜ト/ニック様/ハウス様/ポ〜ル・ルドルフ/サイモン・キング/アラン・パウエル。ツインドラム時代ですね。音質があまり良くないと上で述べましたが、さらにヴォ〜カルのエフェクトや SE などを除いて全体的にモノラルに近いミックスなのが残念。これは同時期のライブ盤 「Atomhenge 76」 やそのダイジェスト版 (?) 「Thrilling Hawkwind Adventures」 も同様です。せめてキングとパウエルのツインドラムを気持ち程度でも左右に振ってミックスしてくれれば二人がどういう棲み (叩き) 分けをしていたのか解りやすかったんですが・・・まぁそこまで分析する程のモンでも無いんですケドね。

・・・それはともかく。いきなりのブロック様のカッティングでこの曲がスタ〜ト。上述の 「Atomhenge 76」 (DISC 2-5)「Thrilling Hawkwind Adventures」 (6) のライブテイクと比べると格段に演奏がこなれていますね。カルヴァ〜トのヴォ〜カルも硬さが取れていいノリになっています。同じ '76 年でもこっちのライブの方が収録日が後だったのかな。ツア〜で磨かれたのかも。・・・それにしてもこのベタベタなろけんろ〜にヴァイオリンソロを入れる辺り・・・サスガはホ〜クス?



2.City Of Lagoon

タイトル間違ってるだろ〜オイ! ええと、正確には 「Chronoglide Skyway」 、「Astounding Sounds Amazing Music」 (7) に収録されていたインスト曲です。前半はニック様のサックスソロコ〜ナ〜 (?) みたいなんですが、ミックスが小さ過ぎてほとんど聞こえずカワイソ〜ですね。後半はブロック様のギタ〜ソロ。結構小ワザ使ったりして弾きまくってますが・・・でもブロック様、A メロの部分はまぁいいとしてキメのコ〜ド進行のトコはちょっとムリがあるのでは・・・? ルドルフのワンコ〜ドゴリ押しの 8 分弾きベ〜スは相変わらずで、前半などは石にかじりついたかのごとくたった一つの音しか弾いてません。手ェ抜いてんじゃね〜、おっさん (違うって) 。エンディング近くはサスガに気持ち悪くなったのかはたまた他のメンバ〜の顰蹙を買ったのか (?) 、いくらか変化を付けてますケド。



3.Brainstorm

この曲からは '77 年のライブテイクとのことです。特に 2.「City Of Lagoon」 ・・・もとい 「Chronoglide Skyway」 との間にフェ〜ドイン/フェ〜ドアウトとかがあるワケでは無く、そのまま続けてこの曲に突入する編集になっていますのでちょっと解りにくいのですが。メンツはブロック様/カルヴァ〜ト/ハウス様/キング/エイドリアン・ショゥ。'76 年のツア〜の後ニック様とルドルフがクビ、パウエルも脱退し、ベ〜スにエイドリアン・ショゥを迎えた形ですね。尚ここから先の '77 年のライブテイクはいくらか音質が向上し、各楽器もマジメに (?) ステレオ定位されています。

さてこの曲、リ〜ドヴォ〜カルは当時今は亡き (?) ニック様に代わり、「Atomhenge 76」 (DISC 1-6)「Thrilling Hawkwind Adventures」 (1) では合いの手に甘んじていた (?) カルヴァ〜ト。この曲でカルヴァ〜トがリ〜ドヴォ〜カルを取っているテイクって結構珍しいのでは? 中盤もニック様不在の穴を埋めるかの様にハウス様のオルガンソロが大フィ〜チャ〜されていますね。これだけマトモな (?) オルガンソロ入りのテイクってのもこれまた珍しいかも。



4.Wind Of Change

3.「Brainstorm」 からこの曲への流れは 「Atomhenge 76」「Thrilling Hawkwind Adventures」 と同様ですね。メンバ〜チェンジはしたものの定番進行は変わらなかったんでしょうか。ただ、こちらのライブテイクではハウス様がストリングスシンセに加えてアナログモノシンセのフレ〜ズを入れています。ブロック様のギタ〜ソロがちょっとあまりにアレなのでフォロ〜したんでしょうか・・・って失礼ですね、スミマセン。要所要所でキメる長めのポルタメントがナイス。このシンセ、蚊の泣く様な極薄の純日本風わびさび音色 (?) から想像するに KORG 700 (通称ミニコルグ) なのでは? ハウス様、当時モニタ〜やってたみたいだし。この曲の演奏終了後、カセットの A 面が終了で一旦フェ〜ドアウト。



5.Assassins Of Allah

カセットの B 面になり再びフェ〜ドイン。しばらくシンセや電子音で遊んだ後、ハウス様のレッドスネ〜クカモン的な (なんじゃそれは) ヴァイオリンが入ってこの曲に突入。タイトルは違っていますが、おなじみのはっしっしこと 「Hassan I Sahba」 ですね。「Atomhenge 76」 (DISC 1-5) ではまだアレンジが固まっていない感がありましたが、こちらではハウス様のヴァイオリンが大爆発していて Good 。いや〜やっぱりこの曲にはハウス様のぬめぬめと絡み付くヴァイオリンが良く合いますな。・・・いや、ハウス様の性格が粘着質だと言ってるワケではありませんが、決して。「Atomhenge 76」 (DISC 1-5) では 大チョンボしていたカルヴァ〜トのヴォ〜カルや他のメンバ〜の演奏もこちらではかなりこなれていますね。この曲もやはりライブで磨かれたクチでしょうか。



6.Forge Of Vulcan

まさかこんな曲 (って失礼ですが) をライブで演っていたとは思いませんでした。「Quark; Strangeness And Charm」 (6) に収録されている、ハウス様の打ち込みによる曲です。打ち込みと言っても当時はまだ今日の様な MIDI シ〜ケンサ〜など存在するワケも無く、極めて原始的な演奏なんですが。サスガにスタジオバ〜ジョンをライブで完全に再現するのは難しかったのか、メタルパ〜カッション的な音色など部分的にキングがドラムでサポ〜ト。それにしてもかなり貴重なライブテイクですね、コレは。

この先しばらくはそのスジのヒト以外は読み飛ばして頂いて結構なのですが・・・ 。この当時のシ〜ケンサ〜といえば当然 CV-GATE 方式ですね。この曲ではフレ〜ズから想像するに 16 ステップのシ〜ケンスを組んでいるみたいなんですが、ハウス様、一体どこのメ〜カ〜の奴を使ってたんでしょうか。当時 Moog はモジュラ〜組み込み型 (持ち運びほぼ不可能・・・タンジェリンやシュルツ師匠は運んでましたケド) しか無かったハズだし、ARP も KORG の SQ-10 も発売前だし・・・ 。EMS の KS は既に登場していたんですが、アレはクォンタイズ不能なリアルタイム入力オンリ〜で、とてもじゃないですがこんなスクエアなシ〜ケンスは組めないですし・・・う〜むナゾだ。あ、でも EMS ってこんなの(ちょっと重いですが)も作ってたらしいですね。いじったコト無いんですケド、この辺の奴なら可能なのかな・・・ 。



7.Steppenwolf

この曲のライブテイクは 「Atomhenge 76」 (DISC 2-2)「Thrilling Hawkwind Adventures」 (3) (どっちも同じ) や 「Weird Tapes 4」 (5) などでも聴けますが、個人的にはコレがベストテイクだと思います。バンド全体でビシッとまとまった演奏で、サビの後のブロック様のフェイザ〜をかけたギタ〜のカッティングもカッコいいですし (ブロック様が 16 分のカッティングとは・・・しかも見事にキメてるし・・・あ、ナメ過ぎか、スミマセン) 、ハウス様のキ〜ボ〜ドアレンジや中間部のヴァイオリンもいい感じです。キングも珍しく (?) 繊細なシンバルワ〜ク・・・って程のモンじゃないか・・・を見せていますね。エンディングがちょっと尻切れトンボなのが残念ですが。

尚、冒頭でも述べましたがこの曲の終了後にアルバム 「Quark; Strangeness And Charm」 の米サイア〜盤のリリ〜ス当時のラジオ CM が収録されています。"Forge Of Vulcan" 、"Quark, Strangeness And Charm" 、"Spirit Of The Age" 、そして再び "Forge Of Vulcan" という収録曲のダイジェストをバックにどっかのおっさんのナレ〜ションが入るというもので、長さは約一分程度です。



8.Where Are They Now

クレジットによると '76 年録音とのこと。この曲だけは多分スタジオテイクですね。当時のアウトテイクだったんでしょうか、フェ〜ドインで始まりフェ〜ドアウトで終わる 2 分ちょっとの短い曲。何の事ぁ無いありふれたコ〜ド進行と唄メロなんですが、ブロック様の諸行無常ヴォ〜カル (なんかこのフレ〜ズ使うの久々ですが) で勝負貰ったぁ! という好例ですね。結構いい雰囲気で、後にちゃんとした (?) 曲に発展しなかったのが残念です。ブロック様、この際これを機に一発リメイクしてみては?



全体的に気合の入ったライブテイクばかりで、特に 5.「Assassins Of Allah」 、7.「Steppenwolf」 などといった辺りはかなりの名演なのでは。6.「Forge Of Vulcan」 のレアライブテイクもウレシイですね。ただど〜せ CD 化するなら収録時間も盛大に余っていることですし、カセット時代の初回版の音源も含めて全部洗いざらいブチ込んでおいて欲しかったというハナシもありますが・・・まぁゼ〜タクは言うまい。

インナ〜シ〜ト、ピクチャ〜ディスク等のパッケ〜ジの仕様は他の WEIRD CD と共通。インナ〜シ〜トの内側にはニック様を含むステ〜ジショットを CG 加工したものが印刷されているんですが、ラントンはいるはブロック様のギタ〜は Ibanez だはという '80 年代初期のもので、収録曲と年代が違うだろオイ、って感じです。ところでこのベ〜シストは・・・誰だ? リッケンバッカ〜のベ〜ス持ってますケド。ディヴィかな、やっぱり。ジャケのイラストは・・・う〜んもはやナニも申しますまい。好きにしてちょ〜だいませ。尚カセット時代のオリジナルのレ〜ベルは冒頭でもリンクしましたが こちら でご覧になれます。



蛇足

この部分はしかるべき時 (?) が来たら削除するコトにしますが・・・というのは、どういうワケなのか次の Weird Tapes No. 6 の CD リリ〜スが遅れている様で、ドコにも入荷していないんですよね。リリ〜ス元のヴォイスプリントのサイトショップのカタログでも 6 だけが抜けていますし ( 8 はハナっからリリ〜ス予定ナシ) 、一体ど〜なっているんでしょうか。ひょっとしてリリ〜スキャンセルか? こちらのサイトの画像 を見るとジュエルケ〜ス込みでジャケ撮影されている様ですので、全く出回っていないというワケでも無いみたいなんですが・・・。初回版は少数プレスのみで打ち止め、その内修正版が出たり・・・しないわな、やっぱり。このまま廃盤なのかなぁ・・・ヤバいよなぁ・・・っつ〜ワケで本シリ〜ズの次のレビュゥは Weird Tapes 7 になりますのでご了承下さい。

しかし、削除する日が来るのか? コレ。頼んますよ>ヴォイスプリント様。

2001.02.25. 追加
・・・などと書いて UP した後 Weird 7 のレビュゥを放ったらかして機材を新たに GET したり改造したりしている内に、Weird 6 がサクっと国内入荷してしまいました。当方も近日中に GET するメドが立ちましたので、次回のレビュゥはやはり順番通り Weird 6 とさせて頂きます。スミマセン。その代わりお詫びと云ってはアレですが、この部分はこのままにしておきますので・・・って残しといてもしょ〜がないか、こんなもん。そ、それにしても相変わらず 6 だけカタログに載ってないんですね、ヴォイスプリント様 (逃) 。


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