Hawkwind Daze Logo

Analog Disc

Top > discography1 > 1976-1979 > QUARK, STRANGENESS AND CHARM

HAWKWIND | QUARK, STRANGENESS AND CHARM

CHARISMA - CDS 4008 (1977)

HAWKWIND / QUARK STRANGENESS AND CHARM
HAWKWIND / QUARK STRANGENESS AND CHARM
ジャケット・デザインにHIPGNOSISを起用。シングル・ジャケ、インナー・スリーブ付き。スリーブにはブロックによるファン宛ての手書きメッセージ、裏は初の歌詞掲載。
HAWKWIND / QUARK STRANGENESS AND CHARM

Side 1
  1. Spirit Of The Age
  2. Damnation Alley
  3. Fable Of A Failed Race
Side 2
  1. Quark Strangeness And Charm
  2. Hassan I Sahba
  3. The Forge Of Vulcan
  4. Days Of The Underground
  5. Iron Dream

シングルBACK ON THE STREETSで明らかになったように、バンドの人事に異変が起きました。ニック、パウエル、ルドルフの脱退、この作品は新ベーシスト、エイドリアン・ショウが参加。もともと彼のいたバンドMAGIC MUSCLEはホークスの前座を務めていたこともあったようです。カルバートは「ルドルフとパウエルはファンキー・ディスコを提案したので、ぞっとしてクビにした」とコメントし、ブロックはインナー・スリーブで「去年は最悪の年、これから元に戻す」と力強く宣言。前作もセールスは良かったのですが、その出来に不満だったことが判明。そういった経緯か、今回は全体にソリッド感が復活し、カルバートのポップ・テイストに支配されながらも反復フレーズで突き進むホークスの力強さが復活。オープニングのSpirit Of The AgeやHassan I Sahba等の定番曲も誕生。HALL OF THE MOUNTAIN GRILL以来の定石通り、A面はほぼ繋がって流れるような構成、B面は小曲が入るというパターンです。注目のA.ショウのベースはホークスにしては洗練された感じもありますが、独自のドライブ感があってそれなりにマッチ。全体に流麗でソフィスケートされた印象があり、70年代中盤以降の時代の空気が反映されているのかもしれません。新生ホークスはスペーシーさは残しつつしなやかさを備えた進化をしたと思います。アルバムは77年2月に録音され、このラインナップでのツアーは77年3、4月に実施、その後6月にアルバムがリリースされ、それに伴い同月から再びツアーが開始されます。チャートは30位とそこそこ健闘。
この時のツアー・プログラムはこちらをクリック。
この頃UKではパンク・ロックが興隆しますが、THE CLASHのジョー・ストラマーは最も影響をうけたバンドとして、ホークスを挙げました。「慣れ親しんだホークウィンドのような音楽をやりたかった。出来る限界内でそれをやったんだよ。」と語っています。またTHE SEX PISTOLSのジョニー・ロットンがホークスの楽屋を訪ねてきたことがあったそうです。ブロック曰く「やつはドアをノックして”ジョニーだけど、話をしたいので入っていいかい?”と言った。楽屋にはカルバートと自分がいた。彼は部屋に入り、握手をしながらこう言ったんだ"気を悪くされたら、動揺してしまうとこだったよ"。嬉しかったよ、我々は大勢のこういう連中に影響を与えていたんだ。」このようにホークスの影響はパンクにも及んでいました。

hawkwind 1977
【HAWKWIND 1977】L to R: Adrian Shaw - Bob Calvert - Simon King - Dave Brock - Simon House

バンドは9、10月にもヨーロッパを含む大規模なツアーを実施。12月にブロックはカルバートと共にサイド・ユニットSONIC ASSASSINSを組織し1度だけギグを行います。また翌年3月のUSツアーの真最中、ハウスがデビッド・ボウイのツアーに参加するためバンドを辞め、急遽SONIC ASSASSINSのポール・ヘイルスが代役を務めます。USツアー終了日、度重なる大規模ツアーに疲弊したバンドは、解散宣言を行います。
その後ブロックはバンド名を新たにHAWKLORDSとし、カルバートと共に活動を開始します。


関連情報

・EXILESさんのCDレビュー

・ATOMHENGEリマスター盤のレビュー

・当時のツアーパンフレット


オリジナルUK盤&日本盤ディスコグラフィ1 1976-1979に戻る

2018/01/08 update


HAWKWIND DAZEトップページに戻る