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HAWKLORDS | DREAM

SHELLSHOCK - LORDS0913 (2013)

前作WE ARE ONEからスティーヴ・スインデルスが脱退し5人になりました。スインデルスは正統派ロックキーボードプレイヤーですが、ホークスとのマッチングは「25年間」の時も今ひとつでした。今作では曲の方向性が統一され、アルバムのまとまり感が向上しました。プロデュースはショウとリチャーズ。

HAWKLORDS / DREAM
プラケース。ブックレット。下の数字はDREAMのアルファベット順番数。

  1. Dream A Dream
  2. D.N.A.
  3. Elemental Mind
  4. Nowhere Everywhere
  5. I.D. Man
  6. Nature's Dance
  7. Nature's Dance Coda
  8. White Rag
  9. Dead Air
  10. Psychic Eyes

オープナーはバラード風の美しい進行を持ちながらスペイシーかつ流麗に展開。この曲に代表されるように、ホークスのイデオムを吸収しながらこのユニット独自のタイトなアンサンブルを生かしたオリジナリティある作風に進化しています。また今作は自然破壊への警鐘をテーマとしておりコンセプトも明快。バンドの方向性が明確化したことを反映してか、リリースに合わせたツアーをTHE REALITY TOURと銘打ち実施。11月2日のロンドンでのステージは映像収録され2015年にDVD「THE REALITY TOUR 2013」をリリースします。
Dream A Dream 電子音の嵐による導入から哀愁感漂うアコギとストリングスのコード進行に泣きのギターソロという感動的なイントロ。Who's Gonna Win The War?を彷彿させますが、タイトなリズムが際立ち現代的でスタイリッシュな仕上がり。前作では抑え気味だったベインブリッジのシンセが今作から発揮され、スペースロックの感触が蘇っています。曲は次第に反復リフに変化、ホークスらしいトランス状態になり終了。これはカッコいい。
D.N.A. バラード調のミディアムハードロック。単純な曲ですが、バンド全体で繰り出すアグレッシブな演奏が曲を引き締めておりこれも良い。
Eternal Mind フィードバック気味のエコーのかかったボーカルに続いて、壮大なシンセの演奏、リズムが入るとアコギのアルペジオを生かした爽やかな光景が広がります。ホークスのイデオムである電子音やシンセの使い方なんですが、メロディやコード進行はオリジナリティのあるもので、ここまでの3曲でバンドとしての成長と完成度の高さを感じます。
Nowhere Everywhere 重厚なバラードでSONIC ASSASSINSやHAWKWINDのツアーに参加したポール・ヘイルスがシンセでゲスト参加。
I.D. Man ポップなロックンロール。シンセのオブリガードが効いてます。
Nature's Dance 前作に参加していたジョン・クロウが作詞で参加。アコギのアルベジオにストリングスの流れるバラード調で自然破壊をテーマにした内省的な曲。続くNature's Dance Codaは全曲受けての自然回帰への宣言というような構成。
White Rag ジョン・クロウが作詞と中間の朗読で参加、ミディアムテンポのハードロック。中間のオルガンソロが良いです。引き続き自然破壊への警鐘。
Dead Air ボコーダーによって歌われる神聖なムードが漂う美しい曲。その名の通り汚染された大気についての歌。
Psychic Eyes 終曲は2012年にライブレコーディングされたテイク。イントロの電子音+ベインブリッジの朗読はベルリン、続く演奏部分はウェールズのフェスでのテイク。超自然の存在から見透かされる人間を歌ったもので、流れるような演奏に朗読調のボーカルが乗ります。
このアルバムがその後のバンドの出発点的作品になったと思います。


関連情報

・Hawklords 2013年のステージを収録したDVD「THE REALITY TOUR 2013」のレビュー

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