Compact Disc
TRANSPARENCY - 1013 (2001)
コンピレーションアルバムで見逃されがちですが、全て初出トラックで構成、音質も良くレギュラーアルバムと考えて良い作品。2曲ですが、日本公演のテイクも含んでいます。プレス数が多くなかったようで入手困難。
DISC ONE
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DISC TWO
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DISC ONE
1-1から1-4までは95年ロスでのスタジオテイク。クレオパトラ期のメンバー構成でドラムはアラン・パウエルのみで、ターナー(Sax/Fl/Vo)、デル・デットマー(VCS3 AXE)、ポール・フォックス(B)、トミー・グレナス(G)、ドラン・シェリー(G)という95年当時のメンバー。アルバム制作前提で収録されていたものがお蔵入りしていたものと思われますが、従来の路線から少し変化しておりNIK TURNER'S HAWKWINDとしての新しい方向性を模索していたと思われます。後述しますが各曲はマイケル・ムアコックの小説をコンセプトにしたり、曲調も変化を見せています。この方向でアルバムリリースして欲しかったと感じます。
Delay 一瞬何のCD聞いていたのかと思ってしまうほど、ポップなハードロック。しかもリードボーカルがアラン・パウエル!
Sun Jester タイトルからマイケル・ムアコックの小説からインスパイアされたと思います。この曲に続く2曲も同様にムアコックの小説がベース。重々しいシンセの上でフルートのアドリブ、朗読。
Yyrckoon エルリックの仇敵イイルクーン。ファンクなベースラインに乗っかるロックジャム。
Sea King 海の王ストラーシャ歌ったもの。ムアコックの小説をコンセプトにしたアルバムを考えていたのかもしれません。
Ejection - Thoth これは94年のオランダでのギグ。ターナー、グレナス、フォックスにトランペット奏者のクレジット。ドラマーのクレジットがありません。時期的にポール・デラ・ペレと思われます。
Dream Worker 95年テキサスでのライブ。PAST OR FUTURE?に収録されているムアコック朗読のWarriors On The Edge Of Timeと同じ日のテイク。
Day Of St. Anthony's Fire 2000年というこのアルバムの中で最も新しい録音。デル・リオ、グレナス、ラベル、シェリーという95年のメンバーに新たに2名のプレイヤーが参加しています。曲調はANUBIAN LIGHTS系の中近東風。
以降DISC ONEは94年USツアーのテイク。Peter Gunn 有名なピーター・ガンのテーマはダラスでのテイク。
God Rock SPACE RITUAL 1994にも収録されていたこの曲はミネアポリス。
Orgone Accumulator - You Shouldn't Do That サンノゼでのテイク。
Cleveland Capers (Radio Interview) 94年のツアー中クリーブランドのラジオ局でターナーが電話出演しインタビューに答えたもの。
DISC TWO
Mother Orbis 97年USのスペースロック・フェスSTRANGE DAZEでのテイク。ギタリストはグレナス他2名、ドラムはラベル。ターナーはフルートをプレイ、熱のこもったパワフルな演奏。バックのメンバーが所属しているバンドFARFLUNGの曲。
D-Rider 1-11/12と同じく94年サンノゼでのテイク。
Watching The Grass Grow 1-7同様95年テキサスでのテイク。
Spiral Galaxy - Vision Of Infinity 95年シカゴ。2曲目はFARFLUNGの曲。
Opa-Loka この曲とMaster Of The Universeは96年の来日公演のテイク。東京公演丸ごと収録したボード音源があるので、それと比較するといずれも東京公演のものです。改めて聞くと素晴らし演奏だったことが分かります。
The Right Stuff カルバート曲。これとSilver Machineは1-11同様94年のサンノゼのテイク。
Raven Jam 2-1同様97年STRANGE DAZEでのテイク。
In The Mood 2-4同様95年シカゴでのテイク。いつものアンコール曲。
US、欧州、日本などでのギグテイクから寄せ集めした内容ですが、様々な時期のギグが知れ、前半のスタジオテイクも貴重で楽しめるアルバム。
ニック・ターナー・ディスコグラフィ
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2020/03/12 update