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HAWKWIND LIGHT ORCHESTRA
STELLAR VARIATIONS

ESOTERIC ANTENNA - EANTCD 1008 (2012)

Hawkwind Light Orchestra Stellar Varoations
スリップケース。
Hawkwind Light Orchestra Stellar Varoations CD
ジュエルケース、ブックレット。
Hawkwind Light Orchestra Stellar Varoations

  1. Stellar Perspective
  2. All Our Dreams
  3. Damp Day In August
  4. It's All Lies
  5. Variation 3
  6. Four Legs Good, Two Legs Bad
  7. In The Footsteps Of The Great One
  8. A Song From A New Age
  9. We Serve Mankind
  10. Cities Of Rust
  11. Instant Predictions

2011年から12年にかけて制作されたアルバム。デボンのブロックの農場内にあるアーススタジオでチャドウィック、ホーンとで作られました。理由としてはこの2名が近くに住んでいることで気軽に作業ができる環境にあったからとのこと。
リリースはATOMHENGEの発売元、ESOTERIC RECORDINGSの別レーベルESOTERIC ANTENNAから。アートワークはチャドウィックが手がけています。ジャケットはブロックのアンプキャビネットの写真。以前バーニー・バブルスがデザインしスピーカーネットに刷ったもの。
ブックレットには各曲の歌詞がしっかり掲載されており、内容の理解に役立ちます。
ホークスのサイドプロジェクトはPSYCHEDELIC WARRIORS名義のWHITE ZONEがありますが、あちらはインスト志向でした。本作はボーカル曲が多くよりロックバンドらしい雰囲気となっています。ELOを意識したプロジェクト名です。

Stellar Parspective、シンセのアルペジオにトレモロのかかったディストーションギターがかぶって、ミドルテンポのリズムで開始。ボーカルはブロック、イコライジング処理されています。途中からチャドウィックのボーカルが左寄りで入ってきます。力強い曲でホークスのアルバムにあっても違和感ないもの。3人の共作。続くAll Our Dreamsはうって変わって、イントロからエレピ、ストリングの流麗な進行による美しい曲。作曲、ボーカルはブロック。中間部ムードが変わってシンセベースによる静かなパートから、激しく転調。テンションコードのアルペジオからブラスをバックにしたギターソロが始まります。ブラスセクションのアレンジがポップなフィーリング、バックの様々なシンセの演奏が小気味良く続くきます。この辺りの打ちこみの手慣れた感じはホーンによるところが大きいと思います。そのまま次の小曲Damp Day In August。前曲の余韻のようなインスト。激しいギターリフが入って、次のIt's All Liesが始まります。パワーコードによるハードロック。リードボーカルはブロック。タイトルの通り、資本主義による悪政を歌っています。中間部はスローテンポとなりリズムレスでメローに。その後再びAメロが登場。この曲もホークスナンバーと言っても通用しますね。
Variation 3はインストの小曲。独自のムードがを持った渋い曲です。
そしてストリングスがリードするイントロ、リズムに乗せて曲名Four Legs Good, Two Legs Badが繰り返し歌われ、その合いの手で自然力の回帰をイメージする歌詞が唱えられます、ブロックの志向を表現しています。
突如、箏の演奏が入りビックリしますが、すぐさまメローなギター、ブロックの語り、In The Footsteps Of The Great One。リズムレスですが、シンセシークエンスが続く中、鎮魂歌のようなコーラスが聞こえます。
聞き慣れたメロディーで始まるA Song From A New Age。ブレイクのNew Jerusalemをアレンジした曲。ボーカルはチャドウィック。リズムはアフリカンテイスト。ブロックのブルージーなギターソロ。
そしてもろにホーンと思われる打ち込みのアップテンポリズムによるWe Serve Mankind。エレクトロトランス感が最も高い曲。ボーカルはブロック。子供達の声、水に飛び込む音でブレイク、その後ブロックの叫び声、シンセのキレイなコラール。そのままCities Of Rustへ。ブロックの語りからハードな演奏パート、語りはそのまま続きます。荒廃した街に取り残された男の絶望的なビジョン。ホークスっぽい高鳴る演奏と電子音。最後はパッド系のコードが流れてフェードアウト。
終曲Instant Predictions、不気味な電子音のイントロ、そして威勢が良いバンド演奏が始まります。最後にふさわしく確信めいた力強い演奏。ボーカルはチャドウィックか。中間部シンセソロ、シンセシークエンスが続いたところで曲がブレイク。様々なSEが聞こえそのままフェードアウト。
色々な試みを試した曲が詰まったアルバムという印象的です。ところどころにホークス節は出てきますので、それなりに楽しめる作品。


国内盤ではウルトラ・ヴァイブのレーベルOCTAVEからATOMHENGE輸入盤に帯だけを付けたものがリリースされました。
「ホークウィンド・ライト・オーケストラ|ステラー・ヴァリエーションズ」
OCTAVE - OTCD-3134
Hawkwind Light Orchestra Stellar Variations OCTAVE CD


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