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2000.05.15. Upload.

"THRILLING HAWKWIND ADVENTURES"
2000

thrilling hawkwind adventures

CD:GRIFFIN MUSIC/GCD840-2

1.Brainstorm / 2.Wind Of Change
3.Steppenwolf / 4.Uncle Sam's On Mars
5.Time For Sale / 6.Back On The Streets
7.Sonic Attack



Astounding Sound Amazing Music Live
Hammersmith Odeon
October 5th 1976

Line-Up
Dave Brock (Guitar, Synthesizer, Vocals)
Bob Calvert (Vocals, Trumpet, Walker's rhyming dictionary)
Simon House (Violine, Keyboards, Mellotron, Piano, Synthesizer)
Paul Rudolf (Bass, Vocals)
Nik Turner (Sax, Flute, Vocals)
Allan Powell (Drums)
Simon King (Drums)



2000 年、GRIFFIN よりリリ〜スされたライブ盤。アルバム 「Astounding Sounds Amazing Music」 を受けての '76 年のツア〜の録音です。カルヴァ〜トがフロントマンだった時代のライブで、ほとんどの曲のリ〜ドヴォ〜カルはカルヴァ〜トが取っています。ドラムはサイモン・キングとアラン・パウエルのツインドラム。まぁツインドラムといってもそう大したコトはやっておらず、言われなきゃほとんど気が付きませんが。ベ〜シストは元ピンク・フェアリ〜ズのポ〜ル・ルドルフで、フェアリ〜ズ時代はギタリストだったこともあってかレミ〜様とはまた一味違ったブリブリベ〜スを聴かせてくれます。そう言った編成だからというワケでもないんですがアルバム全体にリズム隊とヴォ〜カルをメインにしたアレンジ / ミックスがされていますね。要はカルヴァ〜トのヴォ〜カルをメインに据えた当時の方向性というコトなのでしょう。

音質は結構いいんですが残念ながらミックスはモノラルです。マルチ収録ではなく、どうもライブ時のモニタ〜ミックスをそのままモノラルで落としたみたいでミックスバランスはお世辞にもいいとは言えません。まぁでもこうしてカルヴァ〜ト時代のライブ音源がリリ〜スされるってのはかなり珍しく、それだけでもありがたいコトではないでしょうか。しいて言わせてもらうと、せっかくこの音質なんだったらいっそステレオミックスにしてツインドラムを左右に振り分けて欲しかったんですケドね (そりゃゼ〜タクだって) 。

アルバムは 1.「Brainstorm」 でスタ〜ト。作者というコトで一応リ〜ドヴォ〜カルはニック様なんですが、フロントマン重視のためかカルヴァ〜トのヴォ〜カルの方ががデカいです。ニック様、サックスも一応吹いてはいるみたいですがこれもミックスのせいでほとんど聞こえませんね。ハウス様も電子音はほとんど使わずオルガンっぽいキ〜ボ〜ドに専念してますし、なんか 「Space Ritual」 の頃の狂気は望むべくも無し、って感じです (寂) 。演奏自体は決して悪くないんですケドね。続く 2.「Wind Of Change」 のライブバ〜ジョンはこれが初登場ですね (ヴィデオ、ブ〜ト除く) 。「Hall Of The Mountain Grill」 (2) のスタジオバ〜ジョンではハウス様が美しいヴァイオリンソロを披露していましたが、こちらではハウス様はキ〜ボ〜ド (メロトロン?) に専念し、代りにブロック様がギタ〜ソロを入れています。そう大したギタ〜ソロでもありませんしこの程度の鍵盤のコ〜ド弾きなんざブロック様にも弾けそうなのでハウス様がヴァイオリンソロを弾いた方がよかったと思うんですが・・・ってブロック様に失礼か、スミマセン。後半のヤケクソな演奏とエンディングが微笑ましいですね (失礼だっての、いつまでも) 。

3.「Steppenwolf」 のライブバ〜ジョンもこれが初登場。「Astounding Sounds Amazing Music」 (2) のスタジオバ〜ジョンではハウス様はハモンドを弾いてましたが、ここではメロトロンっぽいストリングスを弾いています。やっぱ運ぶの大変だったんでしょうか、ハモンドって。メロトロンだって結構大変だと思うんですが。まぁかのビル・ブラッフォ〜ド大先生をして 「私のバンドはいつだってあのハモンドオルガンを運搬するのが大変で解散した」 と言わしめた位ですからね・・・って何のハナシだ。・・・ええと、相変わらずニック様のサックスのミックスが小さく、サビの後のキメのフレ〜ズすらほとんど聞こえません。ハウス様のヴァイオリンソロはしっかり入ってるんですが・・・なんか当時のバンド内の勢力関係を感じさせますね〜、このツア〜の後ニック様はクビになりますし。続く 4.「Uncle Sam's On Mars」 もライブバ〜ジョン初登場。スタジオバ〜ジョンのリリ〜スは '79 年の 「P.X.R. 5」 (3) ですのでこのライブ当時は未発表曲というコトになりますが、アレンジはほぼ完成していますね。この曲でキングが叩く印象的なトランス系反復ビ〜トはこの時期のパウエルとのツインドラム編成があって初めて生まれた様な気がするんですが考え過ぎか? 前半にブロック様が盛大に発生させている電子音とノイズがお茶目。

4.「Uncle Sam's On Mars」 の終了後間髪入れずにルドルフのファンキ〜 (!) なベ〜スラインが入り、続く 5.「Time For Sale」 になだれ込みます。この曲は未発表曲ですね。ホ〜クスの場合未発表曲と言ってもタイトル違いだったり後に他の曲に発展したりする場合が多いんですが、この曲はワタシの知る限り正真証明、初お目見えの未発表曲です。こりゃ〜かなりのレアトラックなのでは? とはいえ曲調は 16 分系のハネたリズム、前述のファンキ〜なベ〜スライン、A メロのカルヴァ〜トのラップっぽいヴォ〜カル、とホ〜クスとしては異色作。あ、当時としては新機軸だったのかな、参考文献 3. によるとなんでも当時はパウエルとルドルフがホ〜クスにファンキ〜なテイストを導入しようとしていたらしいですし。このツア〜の後そのパウエルとルドルフもクビになってライブのみでポシャり、その後の路線変更により遂に日の目を見るコトが無かったのではないでしょうか。思えば不憫な曲ですね、水子地蔵の一つも建ててあげたく・・・なりませんけど。サビの部分は結構カッコいいんですケドね〜 (事実関係未確認) 。

6.「Back On The Streets」 も初のライブバ〜ジョン。このツア〜の翌年リリ〜スのシングル曲で、このライブ当時は未発表曲ですね。カルヴァ〜トがイントロでシャウトするなど結構気合を入れて唄ってるんですが、どポップなロケンロ〜ってカンジの曲でハッキリ言ってあまり面白く無いというかホ〜クスである必然性が無いというか・・・まぁカルヴァ〜ト時代のライブなんで良しとしましょう、などと言うとファンの方に怒られそうですが。ハウス様がヴァイオリンソロを弾いていますがシングルバ〜ジョンではブロック様のギタ〜ソロに置き換わっていますね。やっぱロケンロ〜にヴァイオリンソロは合わね〜、というコトになったんでしょうか。そしてアルバム最後は 7.「Sonic Attack」 。「Space Ritual」 バ〜ジョンと同じ、電子音とフリ〜のドラムをバックにカルヴァ〜トが語るというスタイルです。編集ではなく実際に続けて演奏されたみたいなんですが、どポップな前曲 6.「Back On The Streets」 との落差が激しいというか、チグハグな曲進行というか・・・当時はツア〜中からバンドの方向性やステ〜ジに関してメンバ〜同士でモメてばかりいたそうなので、そんな状況の表れなのかもしれません。あとこれはアルバム編集の問題なんですが、アルバムを締めくくるにはこの曲ではちょっと尻すぼみの感じがするんですけど・・・なんか後半は文句ばっかになってしまいましたね、スミマセン。

今更書くのもナンですが、実は '98 年に 「Atomhenge '76」 なる CD-R ブ〜トがリリ〜スされていまして、本アルバムの収録曲はほとんどそのブ〜トとダブっています。収録曲はそちらのブ〜トの方が多く、本アルバムの 1.「Brainstorm」 の前に 「Reefer Madness」 、「Paradox」 、「Chronoglide Skyway」 の 3 曲が収録されており、7.「Sonic Attack」 の代りに 「Kerb Crawler」 が収録されています。まぁ音質は本アルバムの方がいくらか良いのですが。ひょっとしてブ〜ト潰しなのかな、コレ。だったら多少音質は悪くとも CD-R ブ〜トそのまんまコピって 7.「Sonic Attack」 を追加しても良かったのでは・・・ってするわきゃ無いか、そんなコト。尚そのブ〜トでは収録日時が本アルバムのクレジットとは異なり "Colston Hall, Bristol 27/9-76" となっていますが、どっちが正しいんでしょうか。

ジャケットはカルヴァ〜トの趣味を意識したのか、レトロ SF 調の世界ですね。裏ジャケ、ケ〜ス裏もこの路線のイラストで統一されています。デザイン担当は参考文献 1. の著者でもある Robert Godwin 氏とのこと。インナ〜シ〜トは 8 ペ〜ジのブックレットになっており、当時のメンバ〜写真やグル〜プショット、ステ〜ジセットの写真などが載っています。当時のステ〜ジセットってのは 「Atomhenge」 と呼ばれた巨大なモノで、「Quark; Strangeness And Charm」 のレビュゥにもHAWKWIND DAZE 管理人 様に頂いた画像を掲載してありますのでご覧下さい。あと、ブックレット中央のペ〜ジに見開きでど〜んと載ってるメンバ〜ショット、迫力ありますね。ガラ悪いですケド、みんな。とりあえず社会のマドに新聞突っ込むのは止めて下さい>パウエル様。

未発表曲や初お目見えのライブバ〜ジョンのオンパレ〜ドで、かなり貴重な音源ですね。冒頭でも述べましたがそもそもカルヴァ〜ト時代のライブ音源というだけで貴重ですし、ファンとしては迷わず GET なのではないでしょうか。ワタシゃいまいちアレなんですが、カルヴァ〜トのファンの方ならば涙ちょちょ切れモンでしょう、きっと。尚、本アルバムは海の向こうでは 2 月 28 日にリリ〜スされたものの国内ショップにはなかなか入荷せず、シビレを切らして米国のオンラインショップ CD NOW で購入したんですが、その後国内の HMV のオンラインショップにも入荷したみたいですね・・・というか CD NOW と HMV に二股オ〜ダ〜かけておいてダブり GET してしまったのはワタシです。うう、キャンセル位できる様にしといて下さいよ HMV 様・・・って二股かけたワタシが悪いのか。それにしてもこのところのホ〜クスアルバムの国内入荷の悪さは一体・・・努力して下さい、各ショップの皆様。



ココから先は楽器バカの独り言ですのでそのスジのヒト以外は読み飛ばして下さって結構です。ルドルフのベ〜スはフェンダ〜のプレベですね。レギュラ〜カラ〜のサンバ〜ストですがアンバウンドネックのドットポジションマ〜カ〜って仕様は初期のもので、今やかなりのお値段ではないかと。また、ナゼか一枚だけギブソンのレスポ〜ルカスタムを弾いてるルドルフの写真があるんですが、ブロック様のギタ〜 (写真から判断するにギブソン SG ジュニア) よりギタ〜のグレ〜ドが上とは・・・まぁブロック様にとっちゃど〜でもいいコトかもしれませんが。あと、若き日のハウス様がコルグの 700 (モノシンセ) を弾いてる写真もあります。以前HAWKWIND DAZE 管理人 様に見せてもらったコトがあるんですが、当時のツア〜パンフではなんとハウス様がコルグ 700 の広告に登場しているんですよね。ひょっとしてモニタ〜でもしてたんでしょうか。ハナシは若干逸れますが 「Warrior On The Edge Of Time」 (2) の 「The Golden Void Part II」 の冒頭のシンセソロ、ワタシゃどうもそのコルグ 700 なのではないかと睨んでるんですが。だとするとま〜たシンセのマストアイテムが増えてしまいますね、ファンとしては。先日もブレイク先生に憧れて SYSTEM-100 を買ってしまったばかりなんですケドね〜・・・って別にいいんだっつうの ! 買わなくても !! バカかオマエは !!! >自分


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