Analog Disc / Compact Disc

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HAWKWIND | ELECTRIC TEPEE

【LP】CASTLE COMMUNICATION - ESDLP 181 (1992)
【CD】CASTLE COMMUNICATION - ESSCD 181 (1992)

ダブル・ジャケ、インナー無し。アナログ盤は5000枚限定で、表ジャケの下の白枠内には通し番号が打たれていました。

内ジャケはストーンヘンジの風景画。
同じレーベルから同時にリリースされたCD。ジュエルケース、ブックレット付き。

この頃になるとGRIFFINを中心にCDのみのリリースが続々と登場してきます。世の中は完全にCDにスイッチしていました。しかしホークスのレギュラー・アルバムは引き続きアナログ盤も同時にリリースされていました。理由として当時のインタビューで「自分はCDプレーヤーを持っていないこと、また同様の人もたくさんいる。」とデイヴは語っていました。この作品はLP2枚組で、CD版は1枚に収まっています。ホークスの旧譜専門だったCASTLEからついに新譜がリリースされました。 アルバムは小ユニットとなったことからか、デボンにあるブロックの農場兼自宅のスタジオで制作されました。今までソロ作品はここで制作されていましたが、バンドとしては初めてです。そのため2月から4月までじっくり時間をかけて制作されました。キーボードの使用率が高く重層な音に仕上がっています。コンセプトはタイトルからも感じられますが、スペース指向は残しながらも、地球上の事象にも目を向ける傾向が顕著化しています。
デイヴィのリードボーカルによる「LSD」はオープニングらしくアップテンポで突き進む曲。LSDはLife Sex Deathとのこと。デイヴィ、チャドウィック作。
Blue Shift キーボードによる無常感のあるコード進行。デイヴィ作。
Death Of War のちのブロックのソロでも取り上げられるテーマで戦争を批判する社会性のあるテーマ。ブロックとマーク・ロントゥリーなる人の共作。
The Secret Agent ブロック作の疾走系メロハーな曲。目まぐるしい展開が、カッコいいいですね。
Garden Pests SEやシンセを多用したエレクトロ・チューン。デイヴィ、ブロック作。
Space Dust アンビエント風の持続音に電子音やシンセののフレーズが続く瞑想的な曲。
Snake Dance 3人と脱退したベインブリッジの共作。在籍時に作曲したものと思われます。アラビアンなフレーズが怪しい。
Mask Of The Morning またまたブロックらしいメロディアスなAメロと中間部のひたひたとしたムードの対比が鮮やかなナンバー。1stアルバムの曲を想起させるThe mirror of illusion refrects the smileという歌詞のくだりがいいですね。
Rites Of Netherworld 映画のサントラを思わせるような重々しいサウンド。ブロック作。
Don't Understand シンセベースの反復に数々の電子音、SEが飛び交う中ギターのアドリブ。ジャーマン・エレクトロ風。3人の共作。
Sadness Runs Deep ひねったリフのテーマ、対してボーカルパートは流麗な流れ。ブロック作。
Right To Decide シングルカットされたポップな曲。陽気なメロディとは裏腹の実際に英国で起きた事件をテーマにした内容。都市計画法を無視して家を建てた容疑者が当局の職員を銃で殺害した事件です。当初の歌詞はもっと具体的だったそうですが、容疑者の家族とブロックが調整して変更したそうです。ホークスの定番ナンバーとなりました。
Going To Hawaii ハワイ旅行した際に火山に地球のエネルギーを感じたそうで、ネイティヴなリズムで表現。3人の共作。
Electric Tepee やはり土着っぽいコーラスを電子音の上で展開。
スペイシーさに加えて、大地から湧き上がるネイティブな感覚までを網羅したような作品に仕上がっていると思います。

【HAWKWIND 1993】L to R: Richard Chadwick - Alan Davey - Dave Brock

５月のリリースに伴ったツアーは4月下旬から始まり5月までUKを周ります。チャートでは53位でした。8月には、アシッド・ハウス系のASTRALASIAのメンバーと共にブリクストンでギグを行います。ASTRALASIA はホークスの「Spirit Of The Age」のリミックスを行い、のちにリリースします。
なおこの年、日本では東芝EMIより『ドレミファソラシド』がCD化されました。

関連情報

・ATOMHENGEリマスター(2009)のレビュー

・EXILESさんのレビュー

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2025/06/16 update

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