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FROST* | 13 WINTERS
もう13年になるアップトゥデイトなスーパーグループ

2021年1月4日

FROST* / 13 Winters
FROST* / 13 Winters
FROST* / 13 Winters
INSIDE OUT MUSIC ‎– IOMLTDCD 567 (2020)
ピクチャーブック形式、8CD

タイトルは13回の冬が巡ったということらしいですが、もう13年前になるのか。デビュー作「ミリオンタウン」がリリースされたのは2006年、イギリスのポップフィールドで大成功を収めていたジェム・ゴドフレイが本来好きだったプログレをやるために相応の実力を持ったミュージシャンを結集したいわばスーパーグループ。このデビュー作の衝撃は、かのトランスアトランティックのデビュー作以上の衝撃でした。自分の好きなバンドIQのリズムセクションの二人、それにアリーナ、キノのジョン・ミッチェルという布陣でした。その後紆余曲折ありながら、バンドはどうにか継続、現在はゴドフレイ、ミッチェルにまたまたテクニシャンを結集し、レヴェル42のネイサン・キング、ドラムスはクレイグ・ブランデルというメンツ。そして新作準備中とのこと。
このオムニバスはこれまでにリリースしたスタジオアルバム3枚にライブアルバム1枚、そのほかボーナストラックなどを含むディスクで構成。13年間の足跡を俯瞰できる内容に、これまでのアルバムカバーのデザインのバリエーションアートを掲載した画集とセットになっています。アルバム類は既発で全て入手していましたが、ボーナスディスクにはweb配信のみだったもの、シングル専用曲など未入手音源もたくさん入っているので入手しました。過去作品はリマスターということでしたが、あまり期待せず聴いて観たところ、かなり音の感じが異なりました。まず全体の音圧が上がっていること、それと個々の楽器の際立ちがくっきりして、細部がより鮮明になっています。もともとダイナミックな曲調だったので、これ以上音圧上げてどうなるの?と思いましたが、以前のCDと比べると今回のマスタリングの方が全然良いと思いました。各楽曲が生き生きとして説得力が上がり、メリハリがついたことでさらに感動的になったと思います。

フロスト*・ディスコグラフィ
国内盤はマーキーからリリースされてきました。2ndの「エクスペリメンツ・イン・マス・アピール」や「ザ・フィラデルフィア・エクスペリメント」にはボーナスDVDが付属していましたが、実際の演奏風景はほとんど含まれず「ザ・ロックフィールド・ファイルズ」ではようやくスタジオライブでの演奏が視聴できました。複雑な楽曲を涼しげな顔してこなしています。右下のポストカードは「フォーリング・サテライツ」事前予約特典の現メンバーの直筆サイン。


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