Analog Disc / Compact Disc
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FLICKNIFE - SHARP 033 (1985)


シングル・ジャケ、インナー・スリーブ付き。インナー無しも出回っています。手の込んだイラストはジョン・クルサート。

インナーの表と裏。ボブ・ウォルカーのイラストと歌詞が掲載されていました。
Side 1
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Side 2
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先行シングル NEEDLE GUNで期待されたアルバムがついに登場。Needle Gunのタイトルがムアコックの小説から引用されたものでしたが、アルバム・タイトルもムアコックの永遠のチャンピオン・シリーズに登場する「黒の剣の年代記」ということで、WARRIOR ON THE EDGE OF TIMEからちょうど10年、再びムアコックのコンセプトを取り上げました。WARRIORでは、ムアコックのヒロイック・ワールドを感じさせる程度のものでしたが、今回はより具体的にエルリック・サーガを中心に描く表現をとりました。曲タイトル、歌詞の内容もムアコックの小説からインスパイアされたもの。リズムセクションの若い二人(デイヴィ、トンプソン)の加入により、全体にメリハリのあるいきいきとした作品に仕上がっています。またベインブリッジが専任のキーボードに徹した甲斐もあり、キーボードもカラフルな色合いを添えています。
Song Of The Swords エルリックの魔剣ストームブリンガー、敵の魂を吸い取ろうと不気味な音を発しますが、そのイメージのままのイントロ、威勢の良いメジャーコードのオープナーによって開幕を告げます。音の隙間はシンセのコードが埋め尽くし、ブロックのバッキングとラントンのギターも冴え渡ります。リードボーカルはブロック。
Shade Gate 鳥のさえずり、邦訳「影の門」で、異世界に通じる門として小説に登場。キラキラしたシンセやポリフォニックシンセサイザーの重奏が美しい。
The Sea King たびたびエルリックを助ける海の精霊ストラーシァのことで、ボーカルはラントン。軽快なハードロック。
The Pulsing Cavern タイトルを思わせる鼓動のような低音にギターのアルペジオ、シンセのソロ。幻想的な風景。
Elric The Enchanter エルリックを歌ったメロディアスなナンバー。Aメロはアメリカンロックのような爽やかさ。間奏部分はラントンのソロに電子音吹き荒れるカッコよさ。1曲目同様、とても明るいイメージがこのアルバムの特徴。この曲ノリノリで好きなんですが、なぜかライブでは前半は語りに変更されており残念。
Needle Gun ジェリー・コーネリアスが使用する武器のこと。ミドルテンポのハードロック仕立て、先行シングル。ボーカルはブロック。
Zarozinia エルリックの妻を歌ったもの。ブロックの諸行無常系。シンセのバッキング、ギターソロはいかにもブロックっぽいフレーズ。
The Demise エルリック(ブロック)と混沌の王アリオック(ベインブリッジ)との会話を表現したもの。
Sleep Of Thousand Tears こちらも乾いたアメリカンハードロック風の曲調。作詞はムアコック。ギター演奏などインストルメンタルの要素が強い曲。
Chaos Army 混沌軍をイメージしたSE。
Horn Of Destiny この曲も明るいハードロックで始まりますが、途中から反復ビートにSEなど絡めた混沌パートに突入。ホークスらしさ全開となります。

【HAWKWIND 1985】L to R: Danny Thompson - Hew Lloyd Langton - Dave Brock - Alan Davey - Harvey Bainbridge
リリースに合わせて、この作品のイメージ拡大版ともいえるツアーCHRONICLE OF THE BLACK SWORDを 11、12月に実施。このアルバムの曲とアルバムには収録されなかった新曲、過去の曲を織り交ぜて、壮大なショウに仕立て上げました。このツアーのプログラムはこちら。特に12月のハマースミスでのステージには、ムアコックも参加、4つのナレーションを担当しました。この時の模様はビデオ、ライブ・アルバムに収録されのちにリリースされました。ステージは演劇的要素をふんだんに取り入れ、熱心なファンの間では評判になりましたがチャートでは65位と余り振るいませんでした。アルバムはCDでものちにリリースされます。ムアコックの翻訳小説については、こちらで紹介しました。
なおCDについては、少し遅れて翌年同レーベルからリリースされました。ボーナストラックとして「Arioch」(シングル「Needle Gun」のB面)、「ASSAULT & BATTERY」「SLEEP OF A 1000 TEARS」(12インチシングル「Zarozinia」のB面)の3曲が追加されています。
FLICKNIFE - SHARP 033D (1986)


なぜかLPの緻密なジャケが再現されてなく、ガッカリしました。
その後92年にDOJOから再発されたCD。ここでもジャケの再現はイマイチ。ボーナストラックが変更になり、なぜか「ザ・ウォー・アイ・サヴァイヴド」(アルバム『ゼノン・コーデックス』のオープナー)と「Voice Inside My Head」(「ブレインストーム」の中間部と思われます)の2つのライブトラックが収められています。
「The War I Survived』 ホークスらしい突っ走り曲ですが、ライブテイクは珍しく貴重。しかもリードボーカルがブロックではなくラントンです。おそらく88年のステージと思われます。
「Voice Inside My Head」 これも88年頃と思われますが、なかなかの熱演で通して「ブレスト」が聴きたくなる内容です。この2曲は2025年現在ここだけの収録。
なおこのDOJO盤以外にUSのGRIFFINからも94年に再発CDがリリースされています。そちらのボーナストラックはこの2曲と『Arioch」が収録されています。
DOJO - DOVO CD 72 (1992)

・再発CD盤(1992)のレビュー
・ATOMHENGEリマスター盤(2009)のレビュー
・上記ATOMHENGEリマスターの国内盤(2009)のレビュー
・EXILESさんのレビュー
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2025/12/26 update