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2000.03.18. Upload.

"STONEHENGE
THIS IS HAWKWIND
DO NOT PANIC"
1984

stonehenge this is hawkwind do not panic

CD:GRIFFIN MUSIC/GCDHA 163-2

1.Psi Power / 2.Levitation
3.Circles / 4.Space Chase
5.Death Trap / 6.Angels Of Death
7.Shot Down In The Night
8.Stonehenge Decoded
9.Watching The Grass Grow

Line-Up (Track 1-7)
Line-Up (Track 8-9)



'94 年、GRIFFIN より再発された CD です。アナログ盤時代は '84 年のリリ〜スで LP と 12" シングルの 2 枚組。LP が '80 年のライブ、12" シングルが '84 年のスト〜ンヘンジでのライブという形態でした。ちなみに 1.「Psi Power」 から 7.「Shot Down In The Night」 までがアナログ時代の LP 収録曲、8.「Stonehenge Decoded」 と 9.「Watching The Grass Grow」 が 12" シングルの収録曲です。

'80 年のメンツはブロック様、ベインブリッジ、ラントン、ジンジャ〜・ベイカ〜御大、キ〜ス・ヘイルです。「Levitation」 リリ〜ス後のツア〜で当初はブレイク先生がシンセを弾いていたんですが、ブレイク先生はツア〜先のホテルでガ〜ルフレンドと長距離長電話ばっかしてたのが他のメンバ〜の逆鱗に触れてクビ (おい) 、その後一時的に当時ロ〜ディ〜だったトゥインク (!) に鍵盤 (!!!) を弾かせた後にヘイルを雇い入れたとのこと。一方 '84 年のメンツはブロック様、ベインブリッジ、ラントン、'82 年からホ〜クスに舞い戻っていたニック様、そしてこのライブでデビュゥを果たしたディヴィとダニ〜・トンプソンです。ディヴィが加入したためベインブリッジはこのライブ以降キ〜ボ〜ド専任となりました。

では '80 年のライブから行ってみましょ〜。1.「Psi Power」 、のっけからギンギンですね〜コリャ。「Hawklords 25 Years On」 (1)「Tales From Atomhenge」 (7) 等のコンピにも収録のオリジナルスタジオバ〜ジョンは若干テンポが遅く、アコギを使ったアレンジやカルヴァ〜トのシアトリカルな唄い方も相俟っていくらかしっとり (?) しているのですが、こちらはもうノリ一発のイケイケライブバ〜ジョンです。コレもライブでカッコよくなったクチではないでしょうか。まぁ、スタジオバ〜ジョンもそれはそれで味わい深いですけども。このライブでキ〜ボ〜ドを弾いているヘイルはオルガン風の音でコ〜ドバッキングに徹していて、電子音は一切使ってくれません。なんだかなぁ、いくら臨時 (?) に雇ったとはいえなんか芸が無・・・あ。失礼ですね。ドラムはベイカ〜御大だけあって手数やたら多いです。多分続けて演奏されたと思われる 2.「Levitation」 、冒頭にホ〜クスファンにはおなじみの 「Spaceship HAWKWIND ・・・ Your Captain Is Dead !」 のナレ〜ション入り。コレもギンギンです。イントロのマシンガンギタ〜がナイス。ブロック様ではなくラントンがやってますが。オリジナルは 「Levitation」 の一発目に収録。そちらはデジタル録音のペラペラの音でしたので、この曲もライブで 10 倍位カッコよくなってますね。ブロック様のヴォ〜カルも水を得た魚のように力強くてウレシイです。ところでヘイルさん、オルガンに拘るのはいいんですけど、音色に少しくらいは変化つけて下さいよ。ここで一旦フェ〜ドアウト。

通信を思わせるヴォイス、かなり長めのノイズと電子音の SE で始まる 3.「Circles」 は 「Levitation」 (8) に収録の 「The Fifth Second Of Forever」 の改題曲。オリジナルではイントロのギタ〜・フレ〜ズがガットギタ〜でしっとりといい感じだったのですが、こちらはエレキ。まぁイケイケのライブバ〜ジョンだからいいか。どなたかは知りませんが、イントロ一発目の D のベ〜ス音を E にコ〜ドチェンジし忘れるのはご愛嬌? 重箱の隅つついてると殴られそうだからもう止めよう。ヘイルさん、オルガンソロも弾いてますが、あまりにチ〜プな音色でトホホ。ライブでも続けて演奏されたかどうかは解りませんが、いきなり始まる 4.「Space Chase」 、オリジナルは 「Levitation」 (7) に収録。これもオルガンの音は相変わらずなんですが、ナゼかオルガン以外にも電子音が盛大に入っています。ベインブリッジはベ〜ス弾いてるハズなんですが・・・電子音はブロック様かな。ギタ〜は 1 本でラントンっぽいし。ヘイルさん、ここではディスト〜ションをかけた結構威勢のいいオルガンソロを披露してくれます。最初っからやってりゃいいのに。曲が終わってここでまたフェ〜ドアウト。

フェ〜ドインで多少は違った音色のキ〜ボ〜ドが流れ (前の曲のエンディングという気がしますが) 、5.「Death Trap」 がスタ〜ト。「P.X.R. 5」 (1) に収録のオリジナルではカルヴァ〜トのヴォ〜カルだったのですが、こちらのヴォ〜カルはベインブリッジっぽいです。しかしヘイルさん、よっぽど気に入ってたのかなぁ、このオルガンの音色。っつうか単にズボラでプリセット音そのまま使ってただけ、という気も・・・スミマセンもう止めます。この曲、いろんなライブで取り上げられていますけど、このライブも含めてどのライブバ〜ジョンもオリジナルよりカッコよくなってますね。だからスタジオでチマチマアレンジいじらなきゃいいんですってば、ホ〜クス様。続けて演奏される 6.「Angels Of Death」 、スタジオバ〜ジョンは '81 年リリ〜スのアルバム 「Sonic Attack」 (5) に収録されています。スタジオバ〜ジョン収録前からライブで演ってたんですね。まぁ '77 年の 「Sonic Assassins」 名義のライブでも既にプロトタイプを演奏してますが。さらに続けて演奏される 7.「Shot Down In The Night」 は 「Hawklords 25 Years On」「The Hawklords Live」 の頃のキ〜ボ〜ディスト、Steve Swindells の曲です。彼のソロアルバム、「Fresh Blood」 (COTILLION K 50728) のラストにも収録されています。ホ〜クスでの初出は 「Live Seventy Nine」 (1) に収録のライブテイク。本アルバムのテイクのほうが勢いがあって良いのですが、キ〜ボ〜ドはさすがに 「Live Seventy Nine」 のブレイク先生にはかなわないみたいです。なんかヘイルに文句ばっか言ってる様な気もしますけど。ここで再びフフェ〜ドアウトしてアナログ時代の LP 収録曲、'80 年のライブは終了。

そしてここからアナログ時代の 12" シングル曲、'84 年のライブです。一発目は 8.「Stonehenge Decoded」 。いきなりの電子音、シンセの単調なシ〜ケンス、ハイハット主体のフリ〜なドラム等のワンコ〜ドの演奏をバックにニック様がこれまたフリ〜キ〜なサックスを延々と披露してくれます。いやぁホ〜クスのアルバムでは実に久々のフリ〜インプロ曲ではないでしょうか。途中ちょろっとブロック様のヴォ〜カルも入り、これがまたいい感じ。シンセの重低音も流れ、ギタ〜もフリ〜なソロやムチャクチャなノイズを出していてグチャドロさ満点。でもなんというかこう、夕立が上がった後のようなミョォ〜な爽快感 (!) があります。アナログ時代はオマケ (?) の 12" シングルの身に甘んじていましたけど、タマにはマトモに入れて欲しいですね、こういうの。曲の中間部にインプロ入れてその部分だけ抜き出して別の曲名付けて収録、なんてセコいマネする前に。あ。ホ〜クスじゃなくてレ〜ベル側がやってるのか、そういう悪事は・・・。え〜とハナシが逸れました。12" シングルというコトで 8 分ちょっとでフェ〜ドアウトしてしまいますが、LP にして 20 分以上収録してくれても良かったのでは?あ、そうすると B 面の間が持たないのか。じゃ A 面は 33 回転で B 面は 45 回転にするというテも・・・シツコいですね、もう止めます。その B 面曲のニック様の曲 9.「Watching The Grass Grow」 、冒頭にブロック様のナレ〜ションが入っているのですが、ナゼかいきなり録音が切り替わり、音質がガラリと変わった (良くなった) 「We are the survivors ! ・・・」 というニック様の雄叫びで始まります。オリジナルはニック様の別バンド、「Inner City Unit」 のアルバム、「Pass Out」 (RIDDLE RID 002) に収録。パンクっぽい曲ですが、ここでこうして聴くとなんとなくホ〜クスっぽく聞こえるから不思議なモンですね。あ。ニック様以外は全員ホ〜クスなんだから当然か。間違ってもパンク風の演奏は出来ませんね、ホ〜クスって。ドラムがドン臭いというかキレれが無・・・トンプソンさんスミマセン。エンディングはそれでも無理矢理 (?) パンク風にバッサリと潔いです。

最後にジャケットについて一言。アナログ時代のジャケット、
昔のレビュゥで使用した ANAGRAM 盤のジャケット、この GRIFFIN 盤のジャケット、さらに 「Zones」 とのカップリング盤の 「Zones/Stonehenge」 、どれひとつとして同じ物はありません。ワタシとしてはアナログ時代のジャケットが一番カッコいいと思うのですが。 ANAGRAM 盤の、ムンクの 「叫び」 みたいな顔をしたヒトがわらわらとパニクってる、って感じのジャケットは最悪かと・・・所有者にとっては大きなお世話&失礼ですが。本 GRIFFIN 盤はそれよりは持ち直しているとは言うものの、オリジナルジャケットを再現して欲しかったと思うのはワタシだけではないでしょう。まぁ、ジャケ変更は GRIFFIN では日常茶飯事なので仕方ないのですが・・・。

長々と書いてきましたが、いや〜かなり気合の入ったライブ盤ではないでしょうか。ノリ一発でプログレ指数 (?) はそれほど高くありませんが。バンドは本アルバムにて長居してくれる新たなリズム・セクションを得、ベインブリッジがキ〜ボ〜ド専任となり、ムアコックの小説を題材にしたト〜タルコンセプトアルバムである次作 「The Chronicle Of The Black Sword」 を翌 '85 年にリリ〜スします。



昔のはこちらをどうぞ。


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