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2000.11.16. Upload.

"ZONES"
1983

zones

CD:ANAGRAM RECORDS/CDM GRAM 57

1.Zones / 2.Dangerous Vision
3.Running Through The Back Brain
4.The Island / 5.Motorway City
6.Utopia 84 / 7.Social Alliance
8.Sonic Attack / 9.Dream Worker
10.Brainstorm

Line-Up
(See Below)



大手 RCA を追い出され (?) 、晴れて (??) インディ〜レ〜ベルのフリックナイフ一本に絞ってからのホ〜クスは、 RCA 時代からこのレ〜ベルでリリ〜スしていた過去のメンバ〜のソロ/別バンド/ホ〜クスの未発表音源などを集めた 「Friends & Relations」 というコンピレ〜ション盤の続編を出したり (シリ〜ズ全部で 3 枚) 、久々にレミ〜様 (!) を迎えて 「Night Of The Hawks-Earth Ritual」 という EP を出したりしていたらしいですが、'83 年にフリックナイフからの 「純然たる新譜」 としては初の本アルバムをリリ〜スします。とはいえ、本アルバムも新曲と過去のマテリアルの混在したコンピレ〜ションもどきですが。ちなみに 「Friends & Relations」 の 3 枚は後に 様々な形で CD 再発 (曲抜けあり) 、「Night Of The Hawks」 は EP 「Hawkwind Zoo」 、EP 「Sonic Assassins Live」 、シングル 「Motorhead/Valium Ten」 とひとまとめにされ、「Mighty Hawkwind Classics」 というタイトルで CD 化されています。

上述した様に本アルバムは新旧音源混在のセミコンピレ〜ションといった性格が強く、収録曲は 1.「Zones」〜3.「Running Through The Back Brain」 が '80 年 12 月の "Battle Studios, Hastings" でのスタジオ録音、4.「The Island」〜5.「Motorway City」 が '80 年 12 月 18 日、ロンドンは "Lewisham Odeon" でのライブ、6.「Utopia 84」〜10.「Brainstorm」 が '82 年 10 月 30 日の ブリストルは "Colston Hall" でのライブとのこと。参加メンバ〜は Dave Brock (Guitar ,Keyboards ,Vocal) , Nik Turner (Sax , Vocal) , Harvey Bainbridge (Bass , Keyboards) , Ginger Baker (Drums) , Huw Lloid Langton (Lead Guitar) , Keith Hayle (Keyboards) , Martin Griffin (Drums) , スペシャルゲストに Michael Moorcock (Vocal) となっています。ブロック様、ベインブリッジ、ラントンの 3 人が基本メンバ〜で、1.「Zones」 から 5.「Motorway City」 までにベイカ〜御大とキ〜ス・ヘイル、6.「Utopia 84」 から 10.「Brainstorm」 までにグリフィンとニック様、3.「Running Through The Back Brain」 のみにスペシャルゲストのムアコック、というコトの様です。

1.「Zones」 は SE とヴォイスによる短いオ〜プニング。よくやるんですよね、こういうの。ホ〜クスって。ディスクのレ〜ベル面のクレジット印刷によるとブロック様の単独作品です。2.「Dangerous Vision」 はさめざめとした曲調が心地よい名曲。ヴォ〜カルはブロック様? ちょっと違う気もします。今イチ 「諸行無常」 が足りないと思うんですが。クレジットでは、作曲者が単に "Hayle" となっています。ひょっとして唄っているのもキ〜ス・ヘイルなのか? だとするとかなりのそっくりさん度 (ブロック様の) ですね。3.「Running Through The Back Brain」 は D のワンコ〜ドの反復の上にギタ〜ソロや様々な SE が絡む曲。ヴォ〜カルは上述した様にスペシャルゲストのムアコック。声がブロック様そっくりなんでずっと長いコト勘違いしてたんですが、最後に "Messages, messages....!" とキレる (?) トコでいつものムアコックになってくれますね。

4.「The Island」 はタイトルこそ違え、「Levitation」 に収録の 「The Fifth Second Of Forever」 と 「Dast Of Time」 の中間部を合わせた曲です。5.「Motorway City」 のオリジナル・バ〜ジョンは 「Live Seventy Nine」 。ライブ盤ですが、初出はココです。スタジオバ〜ジョンは前出の 「Levitation」 に収録。この曲、ブロック様にしては珍しく、「揺らし系」 のエフェクタ〜をギタ〜にかけていますね。尚、このアルバム (「ZONES」 のコトです) からはこの曲と、「Acid Daze」 (DISC 1-5) 等に収録されたのと同じバ〜ジョンの 「Master Of The Univers」 がカップリングでシングルカットされたとのことです (FLICKNIFE FLS 025) 。

6.「Utopia 84」 は 「Choose Your Masques」 に収録の 「Arrival In Utopia」 を期待したのですがそうではなく、同アルバムの 「Utopia」 とも違います。SEとナレ〜ションの短い曲。ヴォ〜カルにはようやく正真正銘ニック様が登場します。クレジットにも "Brock / Turner" とありますし、間髪置かず演奏されるブロック様のソロシングル曲 7.「Social Alliance」 でのニック様のヴォ〜カルの定位 (右) とこの曲の定位が同じなので多分間違いなくニック様でしょう。ニック様、その 7.「Social Alliance」 でもブロック様 (中央) と (ニック様の) 右チャンネルのツインヴォ〜カル (雄叫び?) 、おまけにサックスのソロ (イカれててGoo!) まで披露してくれます。曲自体もカッコいいですね。

続く 8.「Sonic Attack」 は、アルバム 「Sonic Attack」 の冒頭を飾った曲。スタジオ盤ではベインブリッジがヴォ〜カルを取っていたのですが、このアルバムではベインブリッジはベ〜スと SE に専念したのか、ニック様がヴォ〜カル (と言うか語り) を取っているみたいですね。声のヨレ方がニック様っぽいです。定位は真ん中になってますが、ニック様がこの曲の主役、って事で真ん中にしたのではないかと・・・あ、すると 6.「Utopia 84」 での定位は・・・ま、軽く流しましょう (おい) 。ハナシがそれてしまいました (ごまかすなっつうの) 。続く 9.「Dream Worker」 も語りはニック様みたいですね。クレジットがベインブリッジ/ニック様となっていますし。この曲のオリジナル・バ〜ジョンは 「Choose Your Masques」 に収録。そちらではベインブリッジ単独のクレジットになっていますが、ここでは語りがニック様って事で共同クレジットにしたんでしょう、きっと。ちなみに本アルバムのバ〜ジョンには、スタジオ盤とは違うアナログシンセの怪しげなシ〜ケンスが加えられています。このシ〜ケンス、'86年のレディング・フェスティバルでのライブ盤 「The Friday Rock Show Sessions」 に収録のバ〜ジョンではベ〜スとギタ〜のリフに置き換えていますね。レディングフェスってコトでハ〜ドロックっぽくしたんでしょうか。

・・・そしていきなりのホイッスルで始まる 10.「Brainstorm」! ニック様だニック様だああニック様だ! 「Brainstorm」 のヴォ〜カルがニック様だ! ああ、何年振りでしょ、生きててよかった、と思ったコトでしょう。リアルタイムに聴いていたファンは。ブロック様のヴォ〜カルバ〜ジョンもいいんですが、やはりこの曲はニック様の 「ヨレた」 ヴォ〜カルの方がしっくり来ますね。なんつったって作者だし。中間部ではニック様のパンニングで音を左右に飛ばしまくったフリ〜キ〜なサックスソロも聴くことができます。イカれたオヤジだぜ、相変わらず。ああ、このまま復帰してくれればよかったのに。カ○ヴァ〜トもいなくなったコトだし。ラントンの達者なギタ〜も曲にメリハリをつけていてよろしい! 「Space Ritual」 バ〜ジョンに次ぐ名演でしょう。 2 番の唄い出しがちょっとヤバいですが、まぁご愛敬と言うコトで。演奏は再びいきなりのホイッスルでブチ切れます。ウム、男らしくて (?) 結構!

CD の裏ジャケットにはステ〜ジ上のニック様とレミ〜様のツ〜ショット写真が印刷されていますね。本アルバムのマテリアルにレミ〜様は参加してないハズなんですケド。ひょっとして購入意欲をそそるための陰謀? それにしちゃ斜め下に思いっ切りメンバ〜クレジットが載っていてレミ〜様がいないのバレバレですが。まぁ、なんかいい感じの写真だからいいか。ニック様、一角モヒカンだし。っつうかそもそもこの写真、'84 年頃のものですね。本アルバムのアナログ盤は '83 年のリリ〜スですのでおそらく CD 化に際して掲載されたんでしょう、きっと。セ〜ルス UP のための陰謀かどうかは置いといて。

アルバムリリ〜スやディストリビュ〜ションの面では低迷していたのですが、バンドは勢力的にベネフィット・コンサ〜トやフリ〜フェスティバルなどに出演、'84 年には以後 10 年以上に渡ってホ〜クスのベ〜ス・ヴォ〜カルを勤める事になる 「若き」 ベ〜シスト、アラン・デイヴィを迎えてスト〜ンヘンジでの野外コンサ〜トに出演。そしてそのスト〜ンヘンジでのライブ音源と '80 年のベイカ〜/ヘイル在籍時のライブ音源をカップリングした次作
「Stonehenge This Is Hawkwind Do Not Panic」 (長いってぇの!) を翌 '84 年にリリ〜スします。スト〜ンヘンジでのライブはオマケ程度のたった 2 曲なんですが、ニック様も相変わらずのクレイジ〜さでゲスト参加しています。



昔のはこちらをどうぞ。



2002.06.02. 追加
上で
「ニック様とレミ〜様のツ〜ショット」と書いてしまった写真ですが、先日たまたまこの写真を眺めていて 「コレはひょっとしてレミ〜様では無くてディヴィなのでは?」 と思い当たりましたので、真偽の程は定かではありませんが一応ココにご報告 (?) させて頂きます。なんかレミ〜様にしちゃ髪がブロンドっぽいし、それにかなり生え際ヤバいっすよねこのヒト。あ、ディヴィ様スミマセン。ちなみに 「Mighty Hawkwind Classics」 のインサ〜トにも載ってますねこの写真。


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