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2000.12.29. Upload.

"WEIRD TAPES 1
DAVE BROCK, SONIC ASSASSINS"

2000

weird tapes 1

CD:HAWKWIND RECORDS - VOICEPRINT/HAWKVP6CD

1.Over The Top / 2.Magnu
3.Angels Of Life / 4.Free Fall
5.Death Trap / 6.Nuclear Toy
7.Who's Gonna Win The War
8.The Dream 1 / 9.Assassination
10.The Dream 2 / 11.Satellite



2000 年、Voiceprint からリリ〜スされたアルバム。'80 年〜 '83 年に通信販売オンリ〜でリリ〜スされたカセットテ〜プ音源 「WEIRD TAPES」 シリ〜ズ の CD 化です。オリジナルのカセットテ〜プは当時全 8 本リリ〜スされており、今回 Voiceprint からはその内の 1〜7 までが CD 化されました。現在ではオリジナルのカセットは既に入手困難、また仮に入手できたとしてもカセットテ〜プゆえの音質劣化は避けられませんので、まさにファン待望の CD 化と言えるのではないでしょうか。

本アルバムはその記念すべき第一弾。内容は前半が '77 年にブロック様がホ〜クスと並行して結成したライブバンド "SONIC ASSASSINS" のライブ音源、後半が '70 年代末のブロック様のソロ音源と、一曲だけ '78 年の "HAWKLORDS" 時代の音源、となっています。

尚、本アルバムを含む WEIRD TAPES シリ〜ズのウチのディスコグラフィでの分類ですが、一応コンピレ〜ション的な性格のアルバムではあるもののオリジナルのリリ〜ス形態がいわゆる 「ベスト物」 の様な既発音源を収録したコンピとは違い、ほとんど 「準オリジナルアルバム」 といってもよさそうですので、独立して 「WEIRD TAPES」 なるジャンルを作らせて頂きました。収録曲の中には他のアルバムとダブっているものもあるのですが、そういうワケですのでこれら WEIRD TAPES シリ〜ズのアルバムからのクロスチェックはしておりません (手抜きしてるワケでは無いです、決して) 。尚、通常のコンピの方からのクロスチェックは従来通りしておきますのでご安心 (?) 下さい。



1.Over The Top

まずは "SONIC ASSASSINS" のライブから。"SONIC ASSASSINS" というのは、アルバム 「Quark; Strangeness And Charm」 とそのツア〜はそこそこ成功したもののホ〜クスの方向性に疑問を感じたブロック様が何か他のコトをやってみたくなって '77 年に結成したバンドとのことです。ライブパフォ〜マンスは同 '77 年 12 月 23 日、Burnstaple でのクリスマスのファミリ〜イヴェント (いいのか? おい) のみで、メンツはブロック様、カルヴァ〜ト、そして後にホ〜クスの主要メンバ〜となるベインブリッジ (b) とマ〜ティン・グリフィン (ds) 、そしてさらにこれも後にホ〜クスの U.S. ツア〜をサポ〜トする事になる Paul Hayles (key) の 5 人。尚ブロック様とカルヴァ〜ト以外の 3 人は全員 "ARC" なるバンドのメンバ〜で、'76 年にホ〜クスのサポ〜トを努めたコトもあるのだとか。

さて、そんないきさつで結成された "SONIC ASSASSINS" ですが、なんでもカルヴァ〜トが数度のリハの後 「オレは辞める」 と言い出したため、他のメンバ〜がカルヴァ〜ト抜きでもイヴェント出演が可能な様にインプロ中心にセットリストを変更。ところがイヴェント当日になってカルヴァ〜トが突然 「やっぱ、やる」 と言い出し、とはいうものの今更またセットリストを変更するワケにもいかず (だって当日だし) 、結局そのまんまで出演したんだそうです。そしてその変更についてはカルヴァ〜トには一切告げられず、おかげでこの日のライブではカルヴァ〜トはちょっと 「お呼びで無い」 状態。ブロック様達が単なるインプロを演っているのをカルヴァ〜トが 「Master Of The Universe」 とカン違いしていた、なんてコトもあったとか・・・ 。ワガママもい〜加減にしなさい、ってコトですか、カルヴァ〜トさん (元ネタは 参考文献 3. 、若干脚色アリ) 。尚、セットリストの変更をカルヴァ〜トに言わなかったのは別にイジメでもなんでもなく、ホ〜クスのいつものやり方なんだとか。

ええと、前置きが長くなりました。スミマセン。1.「Over The Top」 ですね。この曲はやはり本アルバムの 4.「Free Fall」 、5.「Death Trap」 とのカップリングで '81 年に FLICKNIFE レ〜ベルから EP としてリリ〜ス されており、その EP 経由 (?) で 「Mighty Hawkwind Classics」 (10) などの CD コンピに収録されています。演奏テイクはもちろん、編集、ミックス共に全く同じ物です。



2.Magnu

1.「Over The Top」 から間髪置かずにこの曲に突入する様に編集されていますが、こちらのライブテ〜プ情報を見ると実際のライブではこの曲がオ〜プニングだった様ですね。演奏テイクは 「Acid Daze」 (DISC 2-1) 等様々なコンピに収録されたものと同一ですがミックス違い。本アルバムではポルタメントがかかったシンセが大フィ〜チャ〜されています・・・というか後からスタジオでオ〜バ〜ダブしたって感じもしますが。大したフレ〜ズを弾いていないトコをみるとブロック様の仕業か? (失礼) 。



3.Angels Of Life

2.「Magnu」 からのメドレ〜演奏。実際は 2.「Magnu」 の後半のインプロ部にブロック様が即興の歌詞を唄った、といったところですか。この歌詞のモチ〜フが後にアルバム 「Sonic Attack」 (5) に収録される 「Angels Of Death」 に発展するワケですね。尚メドレ〜演奏なので当然と言えば当然なのですが、この曲も 「Acid Daze」 (DISC 2-2) 等に収録されるのと同じ演奏テイクでミックス違い。また、「Acid Daze」 (DISC 2-2) などではこの曲はすぐにフェ〜ドアウトしてしまっていたのですが、本アルバムではかなり長時間収録されており、後半にはカルヴァ〜トのナレ〜ションなども入っています。



4.Free Fall

1.「Over The Top」 で述べた通り、この曲は後に FLICKNIFE からリリ〜スされた EP に収録され、「Mighty Hawkwind Classics」 (11) 等で CD 化されています。ただし本アルバムでは曲の冒頭がフェ〜ドインではなくいきなり始まる分、ホンの数秒長くなっています。



5.Death Trap

この曲も同上で、「Mighty Hawkwind Classics」 (12) などに収録されているものと同じ。ただし本アルバムではエンディングが 30 秒程長く収録されています。

本アルバムでの "SONIC ASSASSINS" のライブ音源はここまでです。尚、ココには収録されなかったものの "SONIC ASSASSINS" のこの日のライブ音源としては現在までにもう一曲 「Golden Void」 が陽の目を見ており、CD では 「The Best Of Friends & Relations」 (6) 等のコンピに収録されています。



6.Nuclear Toy

後半一発目はブロック様のソロマテリアル。この曲はタイトルこそ '80 年リリ〜スのシングル 「Who's Gonna Win The War / Nuclear Toy」 の B 面 (CD では 「Levitation」 GRIFFIN 盤にボ〜ナス収録) と同じですが全く別の曲・・・というか '82 年リリ〜スのアルバム 「Church Of Hawkwind」 (2) に収録された 「Nuclear Drive」 の原曲ですね。とはいえ決して単なるタイトル違いなどではなく、その証拠にヴォ〜カルはハッキリと "Nuclear To〜y♪" と唄っています。ややこしいなぁ、全く。ど〜いういきさつかは知りませんが。



7.Who's Gonna Win The War

冒頭でも述べましたが、この曲のみ '78 年の "HAWKLORDS" のメンツでの録音です。演奏テイクは '82 年に FLICKNIFE からリリ〜スされたシングル 「Who's Gonna Win The War / Time Of...」 (CD では 「Independent Days Volumes 1 & 2」 (5) などに収録) と同じなんですが編集違い。FLICKNIFE のシングルではサビの部分のリフをイントロにしていますが、本アルバムでは特にイントロらしきものは収録されておらずフェ〜ドインで始まります。多分本アルバムの演奏テイクがオリジナルで、FLICKNIFE シングルはテ〜プ編集で無理矢理イントロをくっ付けたものではないでしょうか。元々あったイントロを削るような編集をするとも思えないですし、それにそう思って FLICKNIFE シングルバ〜ジョンのイントロを聴き返すと文字通り 「取って付けた様な」 カンジに聞こえますしね (考え過ぎか?) 。



8.The Dream 1

再びブロック様のソロ。ココから最後の 11.「Satellite」 まではノンストップです。この曲はタイトルから推測すると 10.「The Dream 2」 の前編? インストというか、1 分以上もの長〜〜〜い時間をかけてフェ〜ドインしてくるシンセのシ〜ケンスと SE 、結局それだけで突然次の 9.「Assassination」 に突入。



9.Assassination

タイトルは違いますが、'82 年リリ〜スのアルバム 「Church Of Hawkwind」 (8) に収録された 「Some People Never Die」 の原曲ですね。テ〜プ、電子音、ドラムスなどによるコラ〜ジュ的作品。使われているテ〜プも 「Some People Never Die」 と同じ物の様です。ワタシゃ英語力がアレですので確証は無いんですがこのテ〜プ、ひょっとしてケネディ大統領暗殺の時のニュ〜スかなんかを使っているのでは? 銃声みたいなのも入ってますし、「Shot, Shot !」 なんて騒いでますし、所々でケネディ、とかって名前も出て来る様ですし。これまたいきなり次の 10.「The Dream 2」 に突入。



10.The Dream 2

・・・というワケで 8.「The Dream 1」 の続編? メチャ歪みっぽいシンセのドロ〜ンで始まり、徐々にシンセのシ〜ケンスや SE などが絡んでくるインスト曲。そしてまたいきなり次の 11.「Satellite」 に突入。



11.Satellite

これもタイトルこそ違え、「Church Of Hawkwind」 (4) に収録の 「The Phenomenon Of Luminosity」 の原曲・・・というかほとんど一緒。多分演奏もミックスも同じで編集のみの違いと思われます。こちらの方が音質がクリアになり、冒頭に 20 秒程度の上昇音の SE 入り。ただこの SE 、単に CD のインデックスの振り方の間違いで実はまだ前の曲の続きなのでは? という気もしますが。だとするとこの曲と 「The Phenomenon Of Luminosity」 は全く一緒というコトになりますね。電子音、通信ヴォイス、シンセなどによるインストです。尚、この曲のライブバ〜ジョンが本アルバムと同じタイトルで 「Complete '79」 (DISC 2-4) に収録されています。タイトルはともかく、ライブで演ってたんですね、こんな曲 (って失礼か) 。



2000 年の現在こうして各曲について分析して行くと結構他のアルバムとのダブりが多い様に思えてしまいますが、オリジナルのカセットがリリ〜スされた時点では全て未発表曲、未発表テイクだったんですね。まぁ、ダブりが多いとはいえ微妙にミックスや編集が違っている曲もありますので、既にそれらダブりモンをお持ちのお方でも充分楽しめる内容だと思います・・・っつうかいわゆるベスト物のコンピとは違い、本シリ〜ズに限ってはワタシもダブりモンがどうのこうのとか、買うべきか放っとくべきか、なんてコトはくだくだとは申しません。あの幻のカセット音源の待望の CD 化なのですから、多少のダブりがあろうが無かろうがファンならば迷わず GET すべきですね、ハイ (・・・って結局言ってんじゃねぇかおい) 。

インナ〜シ〜トは 3 つ折りで、内側には ASTOUNDING SOUNDS ツア〜の頃のステ〜ジ写真とフラクタル図形 CG のコラ〜ジュが印刷されています (ちょっと手抜きだな、コリャ) 。各曲の細かいクレジットなども載っていますね。Voiceprint の HAWKVP シリ〜ズ恒例の 「10 枚買ってフリ〜 CD プレゼントに応募しよう!」 応募用紙&応募券も当然付いています。そろそろ 10 枚揃って応募できる様になった方もおられるのでは? ディスクホルダ〜部分は透明になっており、Voiceprint の WEIRD TAPES シリ〜ズ 1〜7 の CD ジャケのカタログが見えるようになっています。ディスクはジャケから抜粋したイラストのピクチャ〜ディスク。

最後に、コレについては言及を避けようと思っていたのですが・・・いや、その CD ジャケのコトなんですが・・・う〜〜〜ん・・・いや、やはり多くを申しますまい (←書かなきゃいいだろ、だったら) 。っつうかブロック様、ホントにコレでいいと思ってるんですか? オリジナルのカセットレ〜ベルのデザインをそのまんま持ってきた方がよっぽど良かったと思うんですケド・・・ 。ちなみにオリジナルのカセットレ〜ベルは こちら でご覧になれますが、皆様はどの様にお考えでしょうか・・・ 。


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